喜多家住宅

喜多家の建物は、明治24年(1891)の野々市大火で一部を残してすべて焼失し、現在の建物は金沢市材木町の醤油屋田井屋惣兵衛[たいやそうべえ]の主屋を買い求めて移築し同年の11月に完成したもので、移築時に、座敷まわりなどが整備されたほかは、移築前の旧態を各部によく残しています。
通りに面して間口7間半もある大型の町家で、表間口の6間余りと奥行き7間にわたって2階が設けられていますが、もとは2階の後に部屋をもたない古い形式であったとみられます。
表構えは、2階に太い格子がはいり、両側に袖壁が付き、1階はきわめて細い加賀格子をいれ、庇先にはサガリが取り付く加賀町家の典型です。
加賀地域に残る最も古い町家形式の建物として貴重なもので、金沢に深く根をおろした茶の文化に裏付けされた風雅な趣をもつ金沢町家の最高の家として評価されています。

基本情報

上記施設データは金沢市野々市市子育てにやさしい企業推進協議会から提供されています。

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